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ヘアアイロンで絶対にやってはいけない温度設定を現役美容師が徹底解説!髪を痛ませないヘアアイロンの使い方で美しい髪の毛に!

最近自分でヘアセットをする方が、男女共に増えてきました。

しかし、美容室にご来店されるお客様のお話を伺っていると・・・・

ヘアアイロンやコテの温度設定がびっくりするほど高いです(笑)

もちろん市販で売られているヘアアイロンは温度が高く設定できるようになっている物も多く、手早くセットができるので高い温度設定にしてしまう気持ちもわかります。

しかし、それにより毎日自分の髪を傷めていて、最終的には毛先がトリートメントなどをしてもまとまりづらくなり、結局髪を切らなければならない、なんてことにもなってしまいます。

そこで今回は、ヘアアイロンで絶対にやってはいけない温度設定とその理由、理想的な温度設定でのセット方法をご紹介いたします!

是非、日々のヘアセットの参考にしてください。

【ヘアアイロン】【コテ】で絶対にやってはいけない温度設定

まず最初に絶対にやっては絶対にやってはいけない温度設定をご説明いたします。

やってはいけない温度は・・・・

180℃以上の温度設定!

この温度がなぜいけないのかはこの後に詳しくご説明いたしますが、180℃以上の温度で髪の毛をセットしていると、当てているその瞬間に髪の毛に多大なダメージを負わせていることになります。

特に【ヘアアイロン】【コテ】の商品にもよりますが、200℃まで温度を上げることができる物もありますが、この温度で設定をしてしまうと当てたその瞬間から髪の毛の水分と油分を必要以上に蒸発させてしまい、ほぼ補修不可の髪の毛になってしまいます。

なので今現在、ヘアセットをする際に温度設定を180℃以上にしている方は今すぐやめてください!

180℃以上の温度設定は絶対にやってはいけない理由とは

先ほど温度設定は180℃以上にしてはいけないとお伝えしました。

しかし、なぜ絶対にやってはいけないのか、その理由をご説明いたします。

髪の毛の主な構成物は

【タンパク質が80%】【水分が12~15%】【その他8~10%】となっています。

そして今回重要なのがタンパク質と水分です。

髪の毛にヘアアイロンなどで何故カールなどが作れると思いますか?

それは、髪内部の水分を熱の力で飛ばし、強制的に形を付けているからです。

髪の毛は完全に乾かしたとしても、おおよそ12%程水分を保持しています。

そして、その水分を数%飛ばすことによって形を作ることが可能になっています。

そのため、温度が高すぎると内部に残っている水分すべてを飛ばしてしまい、乾燥毛になってしまったり、パサつきなどの原因となります。

そして、もう一つの重要な構成物のタンパク質です。

髪の毛のほとんどがタンパク質で作られているのですが、タンパク質は熱を与え過ぎてしまうと硬くなってしまう性質を持っています。

(イメージは卵を思い浮かべてください、卵もほとんどがタンパク質なのですが、熱を与えることで目玉焼きやゆで卵のように固く形が変わっていますよね!)

これを、【たんぱく質変性(熱変性)】と言います。

ヘアアイロンなどで過度に熱が与えられてしまった髪の毛はタンパク質変性を起こしてしまい、髪内部のタンパク質が集まって固まってしまい、髪内部のあちこちに埋まることのない空洞(ダメージホール)ができてしまいます。

そのため、髪が濡れてキューティクルが開くたびに、髪内部の成分や水分が放出しやすくなってしまいます。

(ブリーチなどをしていないのに、ヘアカラーやパーマなどの持ちが悪い人は髪内部にダメージホールが多くできている可能性が高いです)

たんぱく質変性は、【髪が乾いている状態だと約130℃】【髪が濡れている状態だと約60℃】から熱変性が始まってしまいます。

そのため、乾いている状態で高温のヘアアイロンを使用してしまうと一気に水分を飛ばされ、たんぱく質変性が起きて髪の毛が硬くパサついた状態になてしまい、それを治すことは今現在では不可能です。

なので、温度設定は180℃に絶対しないようにしてください!

理想的な温度設定とヘアセットの方法

ここまで絶対にやってはいけない温度設定とその理由をご説明してきました。

では、ヘアセットをする際の理想的な温度設定は何度なのかそしてダメージを最低限に抑えるその方法をご紹介いたします。

理想的な温度設定

【ヘアアイロン】【コテ】の理想的な温度設定とは・・・

理想的な温度設定→160℃です!

先ほど乾いている髪の毛でも130℃からタンパク質変性が起こると説明していたのにそれよりも高い温度設定でいいのか?

このように思う方もいるかもしれません。

しかし、髪の毛にヘアアイロンを使用するときは、髪の毛は冷えているためヘアアイロンを当てたときに、コテやヘアアイロンの発熱部分は冷えた髪に熱を奪われるため約30℃~50℃ほど温度が下がります。

そのため、160℃で設定した温度でも130℃を下回ることができ、タンパク質変性を防ぎながらしっかりとヘアセットをすることが可能です。

温度が下がるなら180℃でもいいのではないかと思う方もいるかもしれませんが、あくまでも温度が少し下がった状態で使用できるのは短時間だけで、10秒くらい当て続けてしまうとヘアアイロンで設定した温度に戻ってしまうため、自身でヘアセットをするときには温度が戻っても水分が飛ばされ過ぎない160℃に設定することをおすすめします。

ダメージを最低限に抑えるその方法

Free-PhotosによるPixabayからの画像

ヘアアイロンやコテの温度設定は160℃ぐらいに設定して使用するのがいいということはわかって頂けたかと思います。

しかし、ヘアアイロンのように高温の物を髪に使用しているとダメージは受けてしまいます。

そこで、ダメージを最低限に抑えながら、ヘアセットする方法をご紹介いたします。

その方法はたったの四つです。

  • 1⃣髪の毛はしっかりと乾かす
  • 2⃣ヘアアイロンを使用する前に軽くオイルをつける
  • 3⃣ヘアアイロンの温度設定は160℃以下
  • 4⃣最後の仕上げにもオイルをつける

順番にご説明していきます。

1⃣髪の毛はしっかりと乾かす

こちらに関しては、朝髪を濡らしてからスタイリングをする方に注意をしてほしい事です。

髪の毛が濡れている状態の場合、60℃からタンパク質変性が起きるとお伝えしました。

そのため、髪の毛に余計な水分が残っている場合、低めの温度設定にしたヘアアイロンでもタンパク質変性が起きてしまう可能性があるため、しっかりと乾かしてからヘアアイロンなどを使用するようにしてください。

2⃣ヘアアイロンを使用する前に軽くオイルをつける

ヘアアイロンなどを使用する際、ヘアオイルをつけてから使用していますか?

ヘアオイルをつけてからヘアアイロンをするのとしないのとでは大きくダメージが変わってきます。

ヘアオイルをつけることにより髪表面に膜を作ることができて、ヘアアイロンなどの摩擦によるダメージや水分の飛ばし過ぎを防ぐことができるようになります。

しかし、注意するべきことがあります。

まず、ヘアアイロンの前にヘアミルクを使用するのはNGです。

ヘアミルクは水分を多く保持していて、せっかく乾かした髪の毛を濡らしてしまい、キューティクルを開いたり、タンパク質変性を起こす可能性が高くなります。

次にヘアオイルのつけすぎもNGです。

表面に膜を作ればダメージをしなくなると思ってたっぷりヘアオイルをつける方がいるかもしれませんが、これも注意が必要です。

ヘアオイルをたっぷり付けた場合、髪の表面に分厚い膜ができてしまい熱が伝わりずらく、ヘアアイロンなどでカールを付けたりすることが難しくなり、多くの時間熱を与えなければいけなく結果タンパク質変性を起こす温度に達してしまいます。

この二つがヘアアイロンの前にヘアオイルをつけるときの注意点です。

ヘアオイルはショート~ミディアムでワンプッシュ、セミロング~ロングで1.5~2プッシュ以内で十分です。

これ以上付けてしまうと、つけすぎとなってしまうので、ヘアオイルをつけてもサラサラな髪質であることを目安にしてください。

3⃣ヘアアイロンの温度設定は160℃以下

こちらは最初にご説明していた通りです。

タンパク質変性を起こさないように、水分が飛ばされ過ぎないようにするための温度設定となっています。

カールがつけづらいからと言って同じ場所に長時間熱を当て続けるのは絶対にやめてください。

もし、カールが付きづらいのであれば、髪の束を二つに分けてすくない毛量にしてヘアアイロンを使用すれば完璧にカールが付けれます!

4⃣最後の仕上げにもオイルをつける

ここまできたら、最後の仕上げです。

ヘアアイロンやコテでカールを付け終わった後、何もつけずに出かけるという方は少ないかもしれませんが、ストレートヘアにしただけなどの方はそのまま出かけることが多いのではないでしょうか?

その場合、乾燥した髪の毛のままで出かけることになり、紫外線や、外部からのダメージを多く受けてしまいます。

そのため、仕上げには必ずヘアオイルやワックス、バームといった仕上げ用のスタイリング剤を使用してください!

まとめ

今回は【ヘアアイロン】【コテ】を使用するときの絶対にやってはいけない温度設定などをご紹介してきました。

今まで、高温でヘアアイロンを使用していた方もいるかもしれませんあ、それがどれだけ危険なことなのかをご理解していただけたら嬉しいです!

今後、自分でヘアセットをするときに温度設定やダメージを軽減する方法を参考に美しい髪の毛を保ちながら、色々なヘアアレンジを楽しんでください!

銀座美容室|美容師小笠原俊平

フリーライター/美容師小笠原俊平 小笠原俊平紹介画像
©美容師小笠原俊平

経歴は横浜や日本橋エリアといった美容室の激戦区を渡り歩いてきました。

現在はフリーのライターと美容師のダブルワークを主な業務としています。

得意な技術は、ご自身でセットをしてもサロン帰りのような再現性の高い骨格補正カット。

酸性域で行う低ダメージの艶サラなストレートパーマです。

今まで他の美容室では体験できなかった最先端の仕上がりをご提供いたします。

僕にしかできない貴方だけのヘアスタイルを是非一度ご体験ください。

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